年齢と逆流性食道炎:高齢者が直面するリアルな問題を徹底解説

高齢化が進む現代、多くの人が感じる「年齢に伴う体の変化」。それは単に外見的な変わり目ではなく、体の中でも様々な機能が衰え始めています。特に高齢者になると、免疫力や筋力の低下は否めません。それが原因で、多くの疾患のリスクが高まるのです。

例えば、以下のような疾患や症状が挙げられます。

高齢化とともに増えるリスクのある病気
風邪、インフルエンザ、食中毒、ガン、心臓病、肌荒れ、口内炎、慢性疾患、急性疾患、胃炎、胃腸障害、呼吸器疾患、便秘、下痢、睡眠障害、不眠、甲状腺機能低下症など

そして、特に近年注目されているのが「逆流性食道炎」の増加です。高齢者の間でこの病気の発症者が増加しており、大きな社会問題となっています。

大きな病気を患っていなくても、

最近、なんか疲れが取れない
体力が落ち、以前よりも回復する力も衰えてきている

と思うことは以前に比べても多いです。

多くの高齢者が感じる疲れや体力の低下は、それだけではなく、食事を摂取することへの影響も出てきます。「嚥下障害(えんげしょうがい)」という症状は、食べ物や液体がうまく飲み込めないというもので、神経や脳の問題、さらには逆流性食道炎と深く関連しています。

逆流性食道炎が長期間持続すると、胃酸による食道の炎症が続き、それが原因で食道が狭くなってしまうことがあります。これにより、食事の摂取が一層難しくなるという悪循環が生じてしまいます。

健康な食事は人生の質を高める大切な要素。それが難しくなることは、高齢者にとって非常に大きなストレスとなります。

こうした問題を踏まえ、今回は「逆流性食道炎と高齢者」に焦点を当てて、詳しく話を進めていきたいと思います。

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高齢者の逆流症、治療の難しさとは?

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高齢になると、体のあらゆる部分の筋肉が衰えてきます。体の筋肉が衰えるのと同じように、内臓の筋肉もまた衰えてきます。胃と食道の境界に位置する「噴門」も例外ではありません。

この噴門は、胃の内容物が食道へと逆流するのを防ぐための大切な役割を果たしています。しかし、下部食道括約筋の筋肉が衰えると、噴門の閉じる力が弱まってしまいます。

その結果、胃酸が食道に逆流し、逆流性食道炎という症状を引き起こすことがあります。

逆流性食道炎の改善策として、下部食道括約筋の筋トレを行うことは非常に効果的です。

多くの治療法が存在する中、下部食道括約筋の鍛錬が最もオススメです

この6年間、私は逆流性食道炎についての情報を多くの方々に伝え続けてきました。その経験から言って、多くの方にはまず、この筋肉を鍛えることをおすすめしています。

<外部サイト>
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それでも、中には医師から「下部食道括約筋は鍛えられない」と言われたり、自分の高齢を理由に治療の効果を疑問視する方も少なくありません。

ですが、重要なのは「治ると信じる気持ち」です。

高齢者だからといって諦める必要はありません。適切な治療法とポジティブなマインドで、症状の改善は十分に期待できるのです。

逆流性食道炎は、適切な方法で対処すれば、生活の質を落とさずに過ごすことができます。しかし、治ることを諦めてしまっては、本当に治るチャンスを逃してしまうかもしれません。

諦めず、正しい情報と方法を手に入れ、前向きに取り組むことが大切です。

背筋はまっすぐ、呼吸しやすい体作りを!

腹横筋
年齢を重ねるとともに、多くの人が背中が曲がってきたと感じることが増えてきます。実際に、背中が曲がることで胃にかかる腹圧が増加し、それが原因で胃酸が食道へ逆流しやすくなるのです。

特に70代、80代となるとこの傾向が強くなりますが、それでも50歳を過ぎたあたりから背筋が弱って曲がりやすくなることが多くなっています。

筋力の低下は高齢になると避けがたい現象ですが、それを遅らせるため、また健康を保つためにも日常的なトレーニングが必要となります。

ここで言うトレーニングとは、過激な筋トレや特別な運動を意味するわけではありません。

立つ、歩く際に背筋をまっすぐに保つことを意識する
深呼吸や腹式呼吸を取り入れ、呼吸の質を良くする
毎日のルーチンとして、腹筋や背筋を少し鍛える

このようなシンプルな習慣を日常に取り入れることで、体の姿勢や内臓の働きに良い影響をもたらすことができます。

背筋をしっかりと伸ばすことで、自然と胃にかかる圧力も減少します。その結果、逆流性食道炎の症状も軽減されることが期待できます。

腹圧が高まると、内臓の活動量も低下してしまいます。そのため、消化の効率が悪くなってしまうことも。この点を理解し、日常生活での体の使い方や姿勢に気を付けることが健康を保つための大切なポイントとなります。

病気を患ってしまうと、見た目年齢も老けて見えます。姿勢をよくするだけでも「綺麗さ」「若さ」を保つことができるので姿勢には気をつけましょう。

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薬物治療だけが全てではないことを知ろう

胃酸の逆流を感じて病院に行き、逆流性食道炎と診断されると間違いなく薬が処方されます。

    処方される薬一例

  • プロトンポンプ阻害薬
  • H2受容体拮抗薬(H2RA)
  • ネキシウム
  • タケキャブ
  • オメプラゾール
  • 食道粘膜保護薬
  • 中和剤マグテクト内服液

あなたもこれらの薬を飲んだ経験はあると思います。

まずは免疫力を高めるべき

胃酸が食道に逆流しても、粘膜が十分な抵抗力を持っていれば、食道が傷つくリスクは著しく低くなります。この抵抗力は、免疫力が高まることでより強化されるのです。

実際に、私たちの体は常に外部からの刺激や異物、細菌やウイルスなどから自分を守るための防御力を持っています。免疫力が高ければ高いほど、この防御力も強くなります。

「最近、疲れやすくなった」「少しの変化で体調が崩れやすい」と感じることはありませんか?これは、免疫力が低下している可能性を示す兆候の一つです。

健康を保つため、そして逆流性食道炎のような病気のリスクを低減するためにも、日常生活の中で免疫力を高める工夫をすることが大切です。

免疫力を低下させる原因
運動が不足している、環境(家、外)汚染、タバコを過度に吸う、過度にアルコールを摂取する、ホルモンバランスが乱れる、興奮することがおい、年齢が高齢になっている、食生活が乱れている、疲労が溜まっている、睡眠時間が短い、人とのコミュニケーション不足している

加齢や老化すると免疫力が低下します。

免疫力のピークは「20歳」であるのを知っていますか?

年齢とともに体力は下がりますし、細菌や病気にリスクは年々上がっていきます。

年齢が増すと些細なことで風邪を引いたりしますよね。

免疫力が下がると感じる健康被害
朝起きられない、痛い、眠気がする、疲れやすい、エンジンがかからない、寝起きが悪い、乱れる、食欲がない、横になっても寝付けない、内向的になる、汗をかく、寝ぼけまなこ、姿勢が悪い、中毒に陥る、冷える、寒気を感じる、麻痺する、気分が滅入る、精神が不安定になる、怒る、機嫌が悪くなる、身長が縮む、禁断症状、体重増加、記憶障害、虫歯、認知障害、焦燥感、痔、胃潰瘍

免疫力を高めるためには、

食生活、睡眠の質、運動の質を整える必要があります

コミュニケーションの力は、時に想像以上です。

高齢になると、日常の交流の範囲が狭くなってしまうことがよくあります。しかし、人とのコミュニケーションは私たちの心と体にとって非常に有益です。

新しい人との出会いや異なる考えに触れることは、私たちの脳に刺激を与えて活性化させるだけでなく、気分転換やストレスの緩和にもつながります。

例えば、近所のコミュニティーセンターや趣味のサークル、ボランティア活動など、さまざまな場所で新しい人々と交流する機会があります。自分から一歩踏み出すことで、新しい経験や楽しい時間を過ごすことができるのです。

また、人との会話を通じて、互いに励まし合ったり、共感し合ったりすることで、気持ちが軽くなり、自然と免疫力も向上します。

コミュニケーションは、心の健康を保つための大切な要素です。積極的に人との交流を楽しむことで、より豊かな日常を手に入れることができるでしょう。

趣味や興味があるものに時間を使い、体と心をリフレッシュさせる

あなたには趣味や、興味があるものはありますか?

若い時と比べると人生経験が豊かになるので、刺激が少なくなりがちになります。

しかし先ほどの免疫力のところでもそうですが、「心をワクワクさせる」ことは非常に大切なんです。

だから自分が興味を持つものに、時間を使うようにしてください。

これは逆流性食道炎を改善させるために、そして人生を豊かにするためにも必要なんです。生活にメリハリがないと、心が老化していきます。

高齢になると逆流性食道炎だけではなくて、様々な病気や疾患に悩まされると思います。

それに立ち向かっていくためには、「心をワクワクさせる」ことが必要なんです。

どこどこへ行きたい
なになにを食べてみたい
誰々と会ってみたい
もっと上手く何々をしてみたい

どうですか?あなたの欲求・欲望はどんなものですか?
病気や疾患に囚われずに、人生を豊かにして行きましょうね。

心が豊かになる5つの考え方

  • 嫌なことがあっても、生きていることに感謝する
  • 疲れるのは頑張っている証拠だと考える
  • 夜寝る前は「今日も楽しかった」けど「明日はもっと楽しい」
  • 他人に対して、マイナスな感情を抱かない
  • 休みの日は平日とは異なることをやってみる

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最後に・・・

いかがでしたでしょうか。

高齢者における逆流性食道炎の現状やそれに伴う問題、そして人生を通じての大切なメッセージをお伝えしました。

逆流性食道炎に悩んでいるからといって、諦める必要は絶対にありません。

逆流性食道炎が進行するとバレット食道のリスクが高まり、これは食道ガンのリスクを高める可能性があります。

ですので、この機会にしっかりと症状を改善していきましょう。

私はこれまで400名以上の逆流性食道炎の患者さんと向き合って参りました。疑問や不安がある方は、どんどんご相談ください。

安心してください、あなたの逆流性食道炎は私たちと一緒に乗り越えられます。

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