逆流性食道炎が治らないのは腹圧が高いから!腹圧に詳しくなって症状を改善しよう
腹圧とはなんなのか?またどのような行為や生活習慣が腹圧を高めてしまうのか?
最後に簡単にできる腹圧の下げ方について話します。
- 断言すると、腹圧が高いと逆流性食道炎は治りません
Contents
”腹圧”を図で説明
逆流性食道炎を薬で治療しようとする人は非常に多いのですが、服用しても治らない人は治りません。
プロトンポンプ阻害薬(PPI)という強い薬を8週間服用しても治らない人は難治性逆流性食道炎(特定疾患)と診断されます。
腹圧が強くかかることによって、縦に圧迫されて胃と食道を隔てている括約筋が緩くなるのです。
その部分を下部食道括約筋呼び、衰えることで逆流性食道炎が発症します。
逆流性食道炎と診断され、薬が処方されたとしても、胃酸分泌量がただ減るだけなので問題を解決できません。
胃と食道を結ぶ噴門(ふんもん)が緩んでいるときに高い腹圧がかかると、食道裂孔ヘルニアを作ってしまいます。
ヘルニアは手術することで摘出できます。他にも食道狭窄症、胃機能低下症、のどの痛みや慢性の咳嗽性疾患、嚥下障害(のどがつまり、食物を飲み下すことが困難になる)を招く危険性があります。
肥満体質の人は注意
腹圧が上がってしまう、主な要因としてあげられるのは「お腹周りの脂肪」。
姿勢をまっすぐしていても、脂肪分で胃が横から圧迫されるので、結果的に腹圧を高くしてしまいます。
近年はとくに食事が欧米化してきているので肥満体質な人も増えてきましたね。
逆流性食道炎の患者数が増えてきているのと若者の患者も増えてきているのは、太りやすい現代社会の食事事情が関係しています。
体脂肪率25%以上は危険サイン
肥満の方は一般の人よりも空腹感をおぼえる組織、満腹中枢の感度が低くなってしまうことにより、たくさん食べてしまう傾向に在ります。
代謝や運動で消費するエネルギー以上の「蓄え」をすることで脂肪に変化させてしまうのですが、溜まった脂肪は胃を圧迫します。
胃と食道は「括約筋」という蓋があるおかげで、胃酸の逆流を防ぐことができるのですが、
肥満の方の胃は常に圧迫されているので、この「括約筋」が緩んでしまうのですね
<関連記事>
逆流性食道炎患者のための食事指導!〜食べ物から食べ方まで〜
逆流性食道炎に悩まされており、少しでも肥満体質を治していきたい方はこちらの記事を参考にしてくださいね。
自律神経が乱れて、健康障害を引き起こす
逆流性食道炎になると自律神経が乱れるようになります。
- 自律神経の乱れが引き起こす症状
- 耳鳴り、不眠、左右鎖骨リンパの腫れ、ムカムカ、うつ病のような気分の低下、免疫力の低下、精神的に不安定、運動能力の低、胃酸の過剰分泌、下痢・便秘、腹痛、生理不順(女性の場合)、頭痛
自律神経のバランスが乱れると、健康維持で最も重要な睡眠・呼吸・血流の機能低下を引き起こします。
これらの症状を感じている人はいませんか?
腹圧が高いことが原因で自律神経が乱れることもあるので、十分注意してくださいね
便秘を放っておくと逆流性食道炎に成りやすい
どうしてかというと便秘はなかなか便が出にくいというものですよね。
便秘に成ると食べ物を消化吸収するときに出される「ガス」と便が腸内に溜まるので、腹圧が胃に掛かり、負担が増します。
胃と食道を隔てている噴門(ふんもん)が緩く成るなることで胃酸が逆流していきます。
噴門は「弁」構造に成っているので、緩くなるとドンドン胃酸や消化途中の食べ物が食道や喉に逆流し、食道ガンの直接的な原因となるのです。
下痢を放っておくと逆流性食道炎に成りやすい
下痢も腹圧を高めてしまう要因として考えられます。
下痢などが原因で腹圧が高く掛かってしまうと、
その「弁構造」が次第に壊れて行く、食べ物は逆流しないのですが、水分は戻ってきやすくなります。
胃に一度溜まった水分には胃酸が含まれているために、逆流することで逆流性食道炎を悪化させる恐れがあります。
下痢・便秘ともに腹圧を高めてしまうので治すようにしましょう。とくに女性は下痢・便秘に悩まされやすいので注意が必要です。
姿勢が腹圧を高めていることもある
自覚のないまま、腹圧を高めてしまう姿勢をしている場合があります。
とくに前のめりになる姿勢は非常に腹圧を高めてしまう恐れがあるので注意してください。
- デスクワークをしている時
- バイクに乗っている時
- 椅子に読書をしている時
- 前のめりになって食べ物を食べている時
- 椅子に座りながら人と話している時
前のめりになると腹圧は高まっています。
腹圧を高めてしまうその他の要因とは
- 猫背などで姿勢が曲がっている
- 食べた後にすぐに横になる
- 便秘や下痢を繰り返している
- 胃酸過少で食べ物が胃の中にずっと残っている
- 便をするときに踏ん張りすぎてしまう
- ベルトをきつく締めすぎている
- お腹周りに脂肪がたくさんついている
逆流性食道炎で苦しんでいるなら日常生活を少しずつ改善させていくべきです。
また私は病院の薬を否定しているわけではまったくないですが、患者さんのなかには
「薬さえ服用すれば大丈夫だろう」
と鷹をくくっている人が多いです。
逆流性食道炎を放っておくと食道ガン、気管支炎を患います。
後戻りができない病気にかかった場合、家族に打ち明けなくてはなりませんが、それは非常に心が痛みますよね。
腹圧を上げないようにしましょう。
腹圧を下げる簡単な3つの習慣
腹圧を下げる簡単な3つの習慣は以下の通りです。
たったこれだけですが非常に大切なんですよ。
また腹圧が高くなったことで、「開いた弁を締める」ためには胃と食道を隔てている筋肉「下部食道括約筋」を鍛えることをオススメします。